幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り12月号(リトル /年少/年中)

 今は、私立幼稚園・小学校の受験も一段落して、ここからは国立幼小の受験へと移っていく時期です。まず、ふた開けにお茶の水の幼稚園の考査がスタートしましたが、当教室でも何人かが一次の抽選を引き当てました。

 私どもは長年、多くの子どもたちを送り込んでいる、教室に近い国立三校(お茶の水・筑波・学芸大竹早)の受験内容は熟知しています。中でもお茶の水は主催者出身の学校なので、その教育の目指すもの、教育の方法は肌で理解しています。毎年、幼稚園の一次を通過した方は申し出ていただいて、受験当日の準備をお話させていただいています。でもこれは保護者の方にのみ、園の方針とそれについての心構えをお話しするようにしていて、お子さんには自然体で過ごしてもらうようにしています。

 抽選当日、多くの受験塾が門前で待ち構えていて、直前模試のチラシを配っているらしく、手渡されたお母様のなかには即刻申し込みをするかたもいらっしゃいます。目前に重大な試練を控えて、何かせずにはいられないという気持ちもよくわかるのですが、子どもにとっては益があるのでしょうか。わずか3才や4才の子どもに一週間ほどの期間に何か修正できることがあるかと言うと、それはほぼ不可能と言ってよいでしょう。むしろ大人の緊張感を感じ取って不安が増すだけということになりかねません。何箇所かの模試のチェックシートを見せてもらいましたが、出来ていないことを指摘されても、その対処法はと言うと焦点からはずれた瑣末な内容で、塾の見解は型から推し測ったもののようです。

 小学校受験も同様で、受験塾はひたすら数をこなして熟練させることに終始して、子どもの心理状態や自主性、自尊感情への配慮は二の次のようです。パルはお子さんを受験させることに、ことさら反対の立場をとっているわけではありません。むしろ、受験の予定があるのでしたら、早くにおっしゃっていただいた方が、私どもも一人一人のお子さんへの対処を考えることができます。私どもが申し上げたいのは、子どもを追い詰めるような方法で受験に突き進むのではなく、子どもを守りながら価値のある導き方を選んでほしいということです。筑波小の一次の抽選が終わり、今年も多くのかたが引き当てました。今、私どもはその方々への対策用の宿題作りに追われています。今年もよい結果がたくさん出るとよいと思って励んでいます。