幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パルだより7月号(リトル

 とうに梅雨入りしましたが、まだ「毎日うっとしい」程降るわけでなく、全体としての降水量の多少が気になります。農業への配慮として。気温も、行ったり来たりを繰り返していて20度に届かない日もあれば、次の日は真夏日だったりして、体調維持も大変です。衣服の調節、寝具の塩梅など、子どもの身の周りを気遣ってください。


    ———人間らしい脳を育むには———— 北海道大学教授 澤口俊之氏のレポート抜粋を載せますので、 読んでみて下さい。
 教育や育児を考えるに当たって、知能の性質を知ることは重要である。知能は一つではなく、言語的知能や空間的知能、あるいは身体的知能等複数の知能がある。そしてこれらの知能はこれ までの学校教育でもそこそこに伸ばす努力がされてきた。しかし、多数ある知能の中で最も重要 かつ多くの知能を束ねる役割を持つ特別な知能(子どものころからしっかりと育てないと大変な 事になりかねない)は、これまでないがしろにされてきた感がある。
この知能を「PQ(前頭知能PrefrontalQuotient)」と呼び、前頭連合野に存在する事が分かっている。知能指数でなじみのIQは別の場所にあり、前頭連合野が障害されても言語的IQや空間 的IQは余り変化しない。しかし、前頭連合野が障害されると「理性と人間性の崩壊」が起こる。
     「PQ」は次の諸能力を含む

  • 将来へ向けた展望・夢・計画性
  • 高度な思考力、問題解決能力、統合的知能(IQg)
  • 理性(感性の抑制)、自己抑制、協調性
  • 主体性、独創性、創造性
  • 好奇心、探究心
  • やる気、努力、意志力、注意力、集中力

 PQの発達は環境によって大きく変化する要素を持っている。放っておけば育つというもの
ではなく、それなりの環境が、特に幼少期には必要である。幼少期の環境が不適切だとPQは満足に育たない。
では、PQの発達にはどんな環境が必要か? 答えははっきりしている。幼少時に豊かな社会関係 を繰り広げなければPQは上手く育たない。社会的隔離のようなことが起これば、様々な行動異常や 脳内物質(セロトニンやドーパミン)の減少を引き起こしかねない。現代では、少子化や母子密着型 の子育てのため、社会的隔離に近い状態になりがちである。又、社会生活とともに「主体的に行動 する」ことも重要で、PQに障害が起これば「非主体的」になり、人の物まねしかしないようになった りする(物まね症候群) 
幼児期の自由で主体的な行動によってPQは伸びるのだ。放任主義で自由にさせておけばいい、と云うことではないが、主体的に行動出来る自由時間を子どもに与えるのは重要な事なのだ。

 

 いかがでしょうか。IQの指数が高くてもPQが阻害されると、職に就いても長続きしない、
すぐにキレる 、引きこもりを引き起こす等、IQを活かしきれない状況に陥るそうです。
「土台を作る」とは、こうした緒状態になる事を防ぐために必要なのですね。
 なお、「自由時間を与える」に関しては、テレビを見たり画面を覗くゲームをしたりと
いった受動的時間は含まれないと思います。

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