幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り「2007年9月号(チャイルド)」

  まだまだ暑さが続くようで、いささかうんざりしています。猛暑日などという新用語が天気予報にしょっ中顔を出すようになり35℃などもうそろそろ慣れっこになっている気がします。でも、変ですよね。こんなに毎日のように35℃越えをする日が続くなんていう経験は、かつて無かったと思います。この異常さが普通だなどと慣れてしまわないよう、先のことを考えて行動していかなくてはならないと思います。

 7月のプールは気温が上がらず、リトル・年少ともまったく入れず仕舞でしたが、8月は、この暑さで年中も年長もひと通りプールに入りました。いつものメンバーで、けれど水を介したいつもとちがうつき合いの中で気持ちがほぐれていく子もいたでしょう。様々な体験を通して子どもは大人の想像を越えて成長していきます。

 年長の造形の授業は、1学期に引き続き、複合的なカリキュラムを用意して子ども達が様々な状況に適応できるよう、仕向けていきます。真の学習の成果とは入力した知識をただ出力できればいいといったものではないはずです。たくさんの体験を積んで、その中で思考力を養いどんな方向にでも柔軟に対応できる能力を養うべきです。そのような対応ができるようになる様、練り上げられたカリキュラムを年長さんには是非受けてもらいたいと思います。例えば、これから出てくるカリキュラムの中に「劇遊び」というのがありますが、これは便宜的につけられた題名で、内容は4〜5人のグループの子ども達に話し合いをさせながらダンボールで海賊船を作らせるというものです。きっかけが欲しいので「みんなが海賊になって宝を手に入れる」という設定にしていますが、実際に子ども達にして欲しいことは、グループ内での話し合いにもとづく作業、その中で積極的に意見を言ったり譲歩したりを上手にすることを学ぶ、ダンボール箱という大きな素材と、どう取り組むかを体験する。そして、何よりみんなのイメージを一つにして船を完成させるという持続力、忍耐力を養うというのがねらいです。こうした作業は、昨今の小学校受験時の課題の中にも同じような意図のものが出題されることが増えてきていますし、何より小学校へ行ってから、友達と協調して学習する、という姿勢の基礎を作ります。素材的にも応用力を培う“がらくた工作”などは是非とも体験して欲しいカリキュラムです。どんな素材に出会っても何とかする力は色々な経験なしには養われません。

毎回ハードな課題は目白押しですが、それ等をくぐり抜けることはとても豊かな体験を保証されることになりますし、何より強制されずに積極的に取り組むことが子ども達の吸収力を何倍にも高めていると思います。これらのカリキュラムに期待して下さい暑い夏もあと少し!!(にしてもらいたいものです・・・)体調の管理をしながら元気に過ごして下さい。