幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り「2007年10月号(チャイルド)」

 暑さ寒さも彼岸までと云いますが、今回は天気が大あわてで格言に合わせようとしたかの様な気温の変化でした。急に涼しくなりましたね。涼しくなれば体は楽になりますが、急な温度の変化で風邪等も引き易くなります。夜中の寝冷え等にも気を配って下さい。

 パルの秋は今年も作品展に向けて進行中です。11月3日(会場:パル 年中・年長作品展示)11月4日(会場:パル・作楽会、全学年展示)となります。作品展に向けて、かなりのボリュームの作品をお預かりしていますが、展示は一人2点(平面1点・立体1点)ですので選び出しをして決定した後には、残りの作品お返しがドッと出ると思います。申し訳ありませんが、搬送用の袋等常に携帯していただけますでしょうか。(パルでも紙袋を用意していますがとても全員の分というわけにはいきません)。ここでちょっと1人2点の作品を選ぶ基準についてお話しておきます。1つのテーマで作られた作品群の中のよい作品順に選び、展示をする、という訳ではありません。ひとりの子どもの作品展対象となっている作品の中から、その子個人が一番熱心に取り組み満足していた作品を2点選ぶようにしています。幼児の作品に優劣をつけるのは、私共の意に反します。その子の取り組み方と成長をしっかりと見て頂ければ幸いです。ご自身のお子さんの学年、もしくはご自分のお子さんの作品だけをご覧になるのではなく、これから先、お子さんがどんなカリキュラムと出会うのだろう、ということも確認していただけるとよいと思いますので他の学年の作品もどうぞ参考までに御覧下さい。作品を見るよりどころとして、お子さんが描いたり作ったりした際に、どんなことを考え、何に苦心したかを感じてあげて欲しいと思います。パルの方針として、ひな型が提示されて、その理想に近づく様に作品を作りなさいといったことは、まず在り得ません。“まねぶ”年の子ども達ですから、まったくの手がかりなしに作品作りを進めることは難しいこともありますが、それも中・長と育つうちに、かなり独自なものをひねり出せるようになります。ですから、優越という観点でお子さんの絵を他の子どもの絵と見比べないようにお願いします。

 昨日、車を運転していてラジオから耳に入ってきた言葉があります。耳に飛び込んでくるまでは散漫に聞いていたので、どの局の何という番組かも話していた人の名前もウカウカと飛んでしまっているのですが、若い人に向けて語られたメッセージでした。

「知識を一生懸命溜め込むのはよいが、必ず何かの形でそれを外へ表現する方法を身につけて下さい。音楽でも、絵画でも、文章を書くのでも演劇でも踊りでも何でもいい。知識は知識として持っているだけでは意味がない。知識を土台にものを考え、それを外に表わしてはじめて知識は生きるのです……」

子どもも同じ。何かを説明しようとこちらが口を開くとすぐ“知ってる知ってる!”と自分の持っている情報を披露したがる子がいますが、では自分で考えて作ってごらんと云われると“どうすればいいの?何すればいいの?”と考えることをしない。

「考える」ということの大切さと、考えることのできる子に育てる道筋をもう一度見直してみましょう。