幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り「2012年度 1月号(リトル)」

 暖冬予測の筈じゃありませんでしたっけ。寒いですね。ノロウィルスの流行も下火にはなっていないようで、例年にも増して健康維持の為の警戒を緩めず、様々な対策を講じてください。
 早いもので、今年もあと2週間余り。今年感じた事をいくつか挙げてみたいと思います。

  • まだまだ地震の心配が拭いきれません。にも関わらず、原発の問題は何も解決していません。現在も各原発の直下に活断層が有るや否やでもめていますが、電力会社は何を根拠に可能だと云い募るのでしょうね。ドイツは原発ゼロに向かって進み始めたのにと云うと、隣の国から電気が買える国と日本とは条件が違う、と反論する人がいます。しかしドイツの原発企業が風力発電用の巨大プロペラを作ることに事業転換出来たという事実は中々に表に出てこない、というかあえて出さない。利益に執着する大企業に私たちの運命を握られているのは嫌ですね。
  • 懇談会の時にお話したクラスもありますが、幼児には不適合な課題(絵画)を教えている受験塾が、更にその先を子どもに教え込もうとしている事実に唖然としてしまいます。1つの課題が行き渡ると、もっと難しい事をさせないと他と差がつかないから、という理由なのでしょうけれど、子どもには増々、子どもには不可解かつ有害な課題が押し込まれることになります。そしてもっとびっくりしたのは、国立大附属小の試験内容で親子に課せられた、その課題で何を見ようとしているのかの解釈について、全く見当はずれの説明をする塾があったこと。誰が見ても「正解はこれ」という問題は教えやすいでしょうが、「親子の行動観察の親の役割の意味」の様な目に見えない部分への理解が苦手なのですね。
  • 授業の数を重ねる程に感じるのは、1から10までこと細かに説明することの無意味。説明でガチガチに固めてものを教えると、覚えることは「1」。自由度を持たせて試行錯誤させると、子どもはその中から様々なものを掴み取る。それは自ら「解る」と云うこと。「解る」からは、たくさんの「解る」が生まれます。

 来年もたくさんの「解る」子を育てていこうと思っています。
どうぞ、良いお年をお迎えください。


パル便り「2012年度 12月号(チャイルド)」 

急に寒くなってきました。師走の頃の気温になったりして、慣れない体にはこたえます。この節は、風邪がつきものです。インフルエンザについてはまだ流行の予測情報は聞きませんが、ノロ・ウィルスには注意が必要という報道を聞きました。ノロ・ウィルスは感染力が強く、対処法を間違えるとあっという間に周りの人を巻き込むようです。菌の付いたところを触ることで経口感染していくようなので、患者の吐瀉物の処理には素手で対応しない、手洗いは勿論、タオルを皆で使い回すことをやめる等の措置が必要です。とにかく健康管理には充分気を配ってください。
 10月の末に、年中の見学日がありました。年中クラスの造形は「ビー玉落とし」のゲーム制作でした。3つの箱を柱でつないで、(上段中段の箱にはビー玉が通る程の穴を開ける) 上からビー玉を落として遊ぶ、というものです。
年中の造形としては、一番難解な導入が必要な授業です。何度も子どもに質問をぶつけ、考えさせ、発言させ・・・そのようにして子ども達に全体像を掴んでいってもらいます。発言する子も、黙って聞いている子もいますが、皆集中して聞いてくれます。真剣勝負だという雰囲気を感じると、子どもも真剣になってくれるものです。
 途中で、「このゲームをもっと難しくしようと思ったら、どんな工夫があるか
考えてごらん。」と投げかけたところ、何回かの応答の後、「ビー玉の数を増やす」「箱をもっと増やす」というところにたどり着きました。誰が考えつけたか、ということではなく、みんなであれこれ試行錯誤してみたことが良かったと考えるべきでしょう。この授業で答えにたどり着けたかどうかで一喜一憂するのではなく、このようなことを考えるチャンスを日頃から用意してあげると「考える」という習慣が得られるということです。
 今回、子ども達は実に忍耐強かった。誰も根を上げず、間違った方向に進んでいても友達のと見比べて軌道修正する等、どの場面でも自分で解決する姿勢を見せてくれました。これからもこの方針を更に強化して、子ども達に解決力を蓄えていってもらいたいと考えています。じっと我慢して手出しをせずに見守ってくださったお母様方、有り難うございました。

パル便り「2012年度 11月号(リトル)」

 暑すぎた日々は幕を閉じましたが、未だ気温が定まらず、毎朝半袖にするか
長袖を着るか迷う日々です。明け方にグンと気温が下がるので、お子さんの寝冷え対策が必要です。
 11月初めに「作品展」があります。
11月3日(土)10:00~17:00 会場: パル教室 対象クラス: 年中・年長
11月4日(日)10:00~16:00 会場: パル教室・作楽会館
                 対象クラス: リトル・年少・年中・年長
スケジュールは以上のようになっています。お子さんが楽しんで作った作品を是非ご覧ください。
 さて、そろそろ幼稚園の入園考査のシーズンですね。どの幼稚園を選ぶかも大切なことですが、もっと大切な事は、どこに通うことになろうと与えられた集団に気持ちよく加わる事の出来る力を、お子さんに蓄えさせることです。今までは親子の関わりが生活の全てでした。それが少なくとも毎日2〜4時間は親と離れて過ごすようになる訳ですが、関わる大人の人数は今よりも減り、友達の数は増えます。困った事を人に訴える力を持たないと不自由を感じ、登園を嫌がったりするかもしれません。お母さんはちょっと毎日の生活をチェックしてみてください。何にでも手を貸していませんか?何事に付け子どもに選択権を与えず、大人の思うままに子どもを動かしていないでしょうか。もしくは理不尽な事を子どもに要求されても、私(母)さえ我慢すれば駄々をこねられずに済むから・・・といった解決法を取っていないでしょうか。この年齢なりの自主性がどの程度確立しているか、客観的に見直してみてください。
 そして念のために申しますが、子育ては入園考査の時点がゴールではありません。今この時点で完璧な子でないとダメ、等という事があろうはずがありません。そして以前にも申し上げたと思いますが、この年齢の子ども達は、ことさらに月齢差や個体差が大きくでるものです。そうした事を考慮せずに、他人と我が子を比べてみても仕方がありません。子どもは効率的な発達をするものではなく、まっすぐに発達すると思いきや、右に行ったり、左に行ったり、後戻りしたり、でこぼこに成長していくものなのです。
 そうしたことを理解して支援を続けるのが、大人(親)の知恵であり誠意ではないでしょうか。無理な、あるいは過度な要求をする子どもにするのは、百害あって一利無しです。年少受験は親が試される試験と心得て、ご自分の信条としてきた子育ての考えを整理し直しておく準備が一番大切なのではないでしょうか。