幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り6月号(チャイルド)

 気持ちの良い季節になりました。こんな時期は、たくさん体を動かして欲しいものです。
今学期もスタートしてからあっという間に2ヶ月が過ぎようとしています。

どの学年も、大人も子どももやっと探り合いの時期を越したかなというところでしょうか。新しくそれぞれの学年になって、やっと「らしく」なってきたように思います。変わり目の時期は、やはり前の学年を引きずっているところがあり、急に対応を替えることで自信を失わせても・・・という配慮もあり、導入の有りようもあれこれ悩みながらの2ヶ月でした。そろそろギアを上げていこうと思っています。特に年長は圧倒的に「考える」ことが要求されるカリキュラムになっていきます。ただ一つしかない「正解」を覚え込むのではなく、一つの課題を様々な角度から検討し、自分の「考え」をまとめていける力をつけていって欲しいと思います。ただし、あくまでも5歳児の「思考」を尊重しなければならないことは、言うまでもありません。大人の「思考」を前提に、子どもに批判を向ける事は、害こそあれ益にはなりません。子どもらしい、けれど硬くなった頭では到底クリエイト出来ないような発想が生まれてくる事が大切なのです。

 ところで思考力は、言語力と密接に繋がっています。先生の話を集中してよく聞き、理解して事に当たって欲しいとお母様方はお望みでしょうが、その姿勢の土台となるところは何処で築かれるものなのでしょうか。聞く事も話す事も、その量の体験がものを言います。指導する立場の私供は日々、このくらいの年齢の子どもにはどう語りかければ通じるかをひたすら探りながら授業をしています。子どもが引き込まれるような筋立てを用意する事は勿論です。しかし日頃から、人と話し合う事が楽しい・話し合いは何か面白い事に繋がる、という経験がない、大人からは指示ばかりが飛ぶ、という子は聞く姿勢を持っていません。一つのトピックスを掘り下げて話し合う事で、様々な単語・表現方法に出会い、それを積み重ねた結果、人の話が聞ける耳を持つ事が出来るのです。その機会は、お家で過ごす時間と1週間に一度のパルの2時間を比べれば、お家の時間が圧倒的に多いのは自明の理です。 

一度お子さんとの1日の会話を思い起こしてみて下さい。一大人からの一方的な指示ばかりにはなっていませんか。お互いの利害に関わらない、共通のトピックスでの対等な会話を是非お子さんとたくさん持って下さい。話した分だけ子どもの「話す・聞く」の能力は上がる筈です。