幼児教室PAL パル・クリエイション

   

パル便り

パルだより2月号 リトル/チャイルド

 2022年は、コロナウィルス変異株のオミクロン株の流行からのスタートとなってしまいまし
た。感染率は、今までの株とは比べ物にならず、そのせいか今まではあまり罹患しなかった
若年層にも陽性者がたくさん出ているようです。ただ幸いなのは、重症化する人の数がデルタ株
よりずっと少ないことです。勿論罹らないに越したことはないし、爆発的に患者が増えたらあら
ゆる場所に不都合が起きる(医療現場、交通機関、物流等々)と言われているので、対策はしなけ
ればなりません。もう一度昨年の9月以前に戻して、厳しめの規制をしなければならないと思いま
す。
 ところで、昨年末パルのクリスマス会で何が行われたか、お子さんから聞いた方はいらっしゃ
いますか。いつもはサンタに纏わるファンタジックな話を作り、体操器具を駆使して体験型で活
動してもらうというイベントをしているのですが、一昨年あたりからちょっと世相を盛り込んだ話
にしています。
 今年は、サンタが地球の気候変動を心配しているという話で、いわゆるSDGsに纏わるテーマを
取り上げました。なんでそんな方向に進んだかというと、世の中が混乱したり、目まぐるしく変
化したりしている中で、子供達が何も感知せず、興味を向けずというのは何か違うと感じたからで
す。どうして大人はずっとマスクを掛け続けているのか、どうして自由に旅行に行けないのか、
レストランにも滅多に行けないのか、子供は不思議に思っていないでしょうか。もしくは物心つ
いてからずっとこの調子で、今が通常の世界だと思っているか・・・それも悲しいことです。
 イベントの最中、話が使い捨てプラスティック汚染に及んだ時のこと。「この頃お母さんは
買い物に行くとき、前とは違ってお財布の他に何か持っていくようになったよね。それは何?」
と質問すると、多くの子が、えっ、何のこと?という顔をしていました。年長の女の子が、
「マイバッグを持っていく」とやっと言ってくれました。「マイバッグを持っていくのは何のため
だと思う?」と聞くと、みんな今度こそ発言しようと一生懸命考えるのですが、「荷物が重たいか
ら」とか「袋(レジ袋?)が破れるといけないから」と言った的を得ない答えばかりが返ってきまし
た。お母さんたちはお子さんを連れて、スーパーのレジに並びませんか? 「どうしてレジ袋に入れ
てくれないの?」という質問を受けたことはありますか。
 子供が生活の中で周りを見回して、何か不思議に思ったことを口にする。それを聞き逃さずに
掬い上げて、易しい言葉で説明する。こういった行動が子供の社会性を少しずつ広げていくので
はないでしょうか。こうした取り組みは「考える力を育てる」ことに繋がります。私は一つ一つ
の事例説明するのに、何枚かずつの写真を用意して見せて行いました。写真には言葉より大きな
インパクトがあるようで、子供たちは写真を見ることでより説明に耳を傾けていました。衝撃的
な写真は心に響きますが、詳しい事情は話を聞いてみなければわかりません。「見る」と「聞く」
がセットになって初めて「考える」が始まります。今回、少し難しい話をしているんだという自覚
はありましたが、ちゃんと私と子供達の間に一つのテーマを挟んで言葉のキャッチボールができ
て、「やってみて良かった」という結論を持つことができました。       高崎
     

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