●パルだより7月号 リトル/チャイルド 
 
 今年の梅雨は、今後どのように進んでいくのでしょうね。例年より気温の低い日があって驚い 
ていると、一転翌日は気温が上がり、加えて高湿度が襲うという、体にはとても負担の多い状況 
です。6月の最終週は、真夏日もしくは猛暑日がやってくるとか。まだ暑さに慣れていない私たち 
の体を熱中症から守るため、こまめに水分を摂るようにしましょう。 
 四月以降、やっとお母様方に授業の見学をしていただきました。ご覧になった感想は、どのよ 
うなものだったでしょうか。私どもはこの4、5年、リトルのクラスに対してよりフレキシブルな 
対応をしようと努めてきました。2歳児といえば、家庭外での経験の少ない子どもたちですので、 
まず初めての環境に慣れるところから始めなくてはなりません。現代の子供たちは一昔前の子ど 
も達より、世間の大人と触れ合うチャンスが (意識して増やそうとしない限り)確実に少なくな 
り、家族以外の大人から声を掛けられたり、自ら親以外の他者に話をすることに慣れていませ 
ん。授業 (子ども達には授業ではなく、遊びと感じて欲しいのですが)を成り立たせる為には、 
まず子どもの気持ちを和らげ、心を開かせることが第一です。そして、昨今折に触れて思うこと 
は、この2年余りの不自由な生活が子ども達から何を奪い、何をもたらしたかということです。上 
にも書いたように、ただですら関わりの減っている環境で、更に人と会うことが難しくなり、し 
かも大人は押し並べてマスクをしているとなると、子どもの言語に対する認知力が弱まっていて 
も決して不思議ではないということです。表情が見えずに声だけでコミュニケーションを取ること 
の難しさを今回の状況下で初めて味わいました。口元を見せずに目だけで表情を作るのはとても 
難しく、意識してなるべく長く表情を相手(子供)に見てもらうようにしないと、子どもからの表 
情も豊かなものにならないような気がします。一番被害を被ったのは、今のリトルさんではない 
でしょうか。普通なら、暗黙のうちに理解できているようなことが認識しづらくなっていたりと 
いったことが、少し引っかかりを覚えることがあります。言語でのコミュニケーションと、そこ 
から派生するさまざまな理解を子供ができるかどうか、もっと意識して関わっていかなければなら 
ないと考えています。  
 そうは言っても、見学日の補足でも書きましたように、体操や造形への興味はとても高く、全 
身全霊で取り組んでいます。この二つの項目を梃子にして、彼らの精神性を高めていければと思っ 
ています。      
 
                   
                 
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