●
パルだより8月号 リトル/チャイルド
先日「記録的短時間大雨情報」が出て、関東のあちこちで冠水が起こり、横浜ではマンホールが吹き飛んだ衝撃事故が起きました。幸い負傷者は軽傷2名に止まった様ですが、今後はこの様な気象状況が普通になっていくのでしょうね。2030年までに達成を目指すとしたSDGsの取り組みをせせら笑う様に、気候変動は手の施しようがないほど地球を変えつつあります。大雨は今後も降ります。それは避けられません。大雨で大被害を受けずに済むインフラの整備を真剣に考えなければならなくなるでしょう。
そんな世の中が進む中、2040年頃には今私の目の前にいる年少さんから年長さんまでの子どもたちが成人し、社会に出ていくことになります。この2040年代は、どんな世界なのでしょう。内閣府が発表した動画「ムーンショット目標」では、2050年の社会に向けて、信じられない様な未来への挑戦が描かれていて、単なる夢想の世界では?と思ってしまいますが、着々と研究は進んでいる様です。是非一度ご覧になって欲しいと思います。内容としては、2050年には、地球の裏側に住む人とも協力してロボットを駆使して災害救助に当たる様子や、体の不自由な人や高齢者もアバターで社会参画できる仮想空間などが描かれています。
その様な世界には、世界中どんな相手とでも協業して成果を出せる能力として、コンピテンス(社会的スキル・思いやり)やコミュニケーション力が求められます。それは今幼児である子ども達にも言えること。探究力や思考力を高めていくのはもちろんですが、そうした力を活かすためにも心が関わる能力の鍛錬は途切れることなく続けていく必要があります。先日の年中さんの見学日アンケートには、感情のコントロールが弱い、自信がなく行動を起こすことをためらっている、聞く力が不足している、とお母様方の心配事が並んでいました。年中さんは「4歳の壁」のしっぽの辺りを進んでいるのでしょうか。「4歳の壁」とは、4歳前後の子どもによく見られる、感情のコントロールが難しく反抗的な態度や甘えが見られる時期のことです。この時期は脳の発達に伴い自己主張が強くなる一方で、感情をコントロールする力が未熟なため、葛藤が生じやすくなるのです。そう分かってみると、その時期を通り過ぎるのを待てばいいと言うことになるのですが、そうはいきません。その間の親子の葛藤が普通に収束していけば良いのですが、それぞれの思い込みによって気持ちがすれ違ったまま進んだら、子どもは満たされないまま成長しなければならないことになります。「4歳児の壁」は反抗的な態度に出る場合と甘えに出る場合があると書きましたが、一見正反対ですよね。そもそも「甘え」ってなんでしょう。「甘える」は子どもの側から使う言葉。「甘えさせる」と「甘やかす」は親側の使用する言葉です。「甘える」と対になるのはどっち? 「甘えさせる」です。「甘えさせる」のは、子どもが求めてくる愛着行動に対し、親が暖かく受け止める姿勢を指します。子どもは「自分は受け止めてもらっている」と感じ、自己肯定感の安定につながるのです。この「甘えさせる」は遮ってしまってはいけません。
一方、「甘やかす」はどんな意味を持っているでしょう。子どもの欲求を過度に満たしてあげるのは「あまやかし」です。物質的な欲求だけでなく、なんでも好き放題にやらせるのも甘やかしです。何でも先回りをして世話を焼いてしまうのも甘やかしです。我慢すること、気持ちをコントロールすることが身に付かなくなります。
子どもの今のあり様をよく観察し、子どもの様子はよく有りがちなことなのか、それとも育児は厳しくあるべきと固定観念で考えて甘えの受け止めが出来ていないのか、ゆっくり考えてみてください。
高崎
授業のようすはこちらのフェイスブックよりごらんください。
|