幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

はるパル便り(チャイルド
                          
 立春から既にずいぶんと日が経ったように思いますが、未だ春を実感する日は遠いようです。三寒四温をくり返し、やがてぽかぽか陽気になる日がやってくるのでしょう。年長さんはその頃、もう立派な一年生になっていることでしょう。それぞれ新しい出会いに向けて旅立ちの時がきました。どんな先生や友達に出会うでしょう。長い人は5年間もパルで過ごしました。みんな何でも出来るようになり、既に自分から物事に取り組む姿勢を獲得しています。席に着いて人の話を興味を持って聞く、そして自分の考えを堂々と発言するという姿勢も立派に出来ています。授業中にフラフラ立ち歩く心配など、どの子もいらないと思います。準備万端です。
 さて、そうして溌剌として小学生になろうとしている子ども達に、どう接していくのが良いか、考えてみましょう。まず、毎日「~しなさい」を連発しないようにしましょう。「時間割は揃えたの?」「宿題はやったの?」「先生のお話はちゃんと聞くのよ」「ハンカチは? ティッシュは?」子どもの自律を損なうような声掛けをなるべく控えましょう。人には節目と云うものがあります。気持ちも新たに何か決意しようと思う前に、ああしろ・こうしろと云われると、決意は折れてしまいます。親はじっと見守る忍耐を持ちましょう。それよりも、今までは幼児だからと多くの部分を許されて来た子ども達が、親の手を離れ世の中に出ていくのですから、きちんと他人に敬意を払って生活できる子どもにしなければならない、という点に気を配りましょう。公衆道徳が守れない、大人に対して横柄な態度を取る、わがままを貫こうとする、こんな子どもでは困ります。我が子の自律度をチェックしてみましょう。挨拶は自然に口に出来る程、身に付いていますか? 人にものを頼む時の言葉遣いは適切ですか。感謝の言葉がすぐに出ますか。友達との間にトラブルが起こったとき、口より先に手が出る等と云うことはありませんか。要は社会性が育っているかと云うことです。教育学者の門脇厚司氏は、「子どもの社会力」という本の中で、次のように書いています。
——————日本人は、子どもを育てることの主役とされるのは「教育」であると考えがちである。いい教育をすれば何でも上手くいくと思い込んでいる。しかし人の子は教育されることでそれほど簡単に、入れた器の形でどんな形にも変形させる事が出来るような生き物なのだろうか、否 教育とは、社会的人間としてそれ相当の資質が出来ていない人間に無理強いをしても、効果は逆になると考えた方がいい。社会力のある人間に育てる為には、他者との相互行為(interaction)を豊かにし、他者と共同で行う実体験を抱負にする必要がある。
 子どもに対して、解ったか、覚えたかと強制的な教育に走るのでなく、まず社会力をつけさせることです。子どもの言動に適切な応答をして言語を育てること。子どもの周りにいる人たちがそれぞれ彼等に対してどのような位置を占め、彼等にどういう役割を果たすよう期待しているかを、きちんと認識させることが重要なのだと云うことです。
 新一年生 みんな ガンバレ! 

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