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パルだより2月号 リトル/チャイルド
日本海側は猛吹雪に見舞われている様で(1月22日現在)、高速道路、新幹線、航空機も軒並み通行止めや運休に陥っている様です。積雪のための家屋倒壊や落雪による事故等が起きないことを祈ります。東京も最低気温が0度を下回る日があった様で、寒さに対する防御をしてください。
子どもは乳児の頃から家族に囲まれ、コミュニケーションを交わしながら育ちます。生まれて2ヶ月もすれば、ほとんどの子があやすと笑う様になり、半年もしないうちに「いない、いない、
ばあ」の遊びに呼応できるようになります。1歳半を過ぎる頃には他の子と物の取り合いをする様になったり、追いかけっこができるようになります。年少さんになるとごく簡単なルールのある集団遊びができる様になり、年中、年長と長じるに従ってルールが複雑化しても対応ができる様になります。年長ともなると自分たちでルールを開発して遊びを作るなどという、高度な取り組みもできる様になります。ルールを理解してその通りに取り組めばいいのかというとそこには様々な現象が起こります。ゲームですから当然勝ち負けが発生し、負けることを受け入れられなければゲームに参加することが難しくなります。チームで勝つための戦略を練ることも必要になりますし、順番の譲り合いなども納得しなければなりません。年長の体操で、表裏が赤と青の板を使って行うゲームがあります。子どもは2組に分かれて赤青同数の板を一斉に自分のチームの色にひっくり返していく、という遊びですが、手当たり次第に目の前の板をひっくり返していく子がいるかと思えば、敵の後ろにくっついて敵がひっくり返した板を元に戻す作業に専念する子もいます。先発隊と後処理隊といった感じでしょうか。とにかくひたすら「ひっくり返す」を繰り返すだけのゲームですが、子ども達の行動にはチームの連携が感じられます。どんなゲームも勝ち負けが伴うので、子ども達はやりたさ半分、緊張半分で身構えます。2組に分かれた競争では、奇数の子ども達を2組に分けなければならないこともあり、数の少ないチームは誰かが2回走る様に指示されます。この時期の年長さんはすでに友達のそれぞれの特性を理解していて、みんなで早そうな子にアンカーで2度走る様に依頼できる様になっています。これがパルの体操での日常です。
世の中に「行動観察」などという言葉が横行しているのはご存知でしょうか。今では受験用語となっている様で、わざわざ「行動観察」と名付けた講座を持つ受験教室もある様です。そもそも誰が行動観察をするのでしょう。それは各学校の入学試験の際、その学校の試験管を担当した人が行うものです。内容としては「集団の中でどの様な発言や行動をするか」を見て、集団生活に適しているかをチェックされるものです。しかしこれは練習で身につけるものなのでしょうか。他の受験教室の様子を話してくれたご父兄から聞いた話では、平均台を使った「ドンジャンケン」の場面での指導者の指示は、まるで調教の様だったとのことでした。「声を大きく!」「じゃんけんに負けたら、すぐ元の場所にもどる!」「平均台から落ちない様に、早く渡りなさい!」これでは子どもはゲームをしている様には感じられないでしょう。やはり自然発生的に感じて身につけていくゲームの受け止め方があって、そこで相手との協調が求められ、勝つためにはチームの仲間と揉めることなく全力を尽くすことが必要なんだと理解していくプロセスをたくさん踏んでいかなくてはなりません。まるでお芝居の稽古の様に台本があり、キャストの振り分けがあり、監督の指示が飛ぶ、といった訓練をしても、そこで求められる協調の精神は子どもには届かないのではないかと思います。そして学校は、その様に育てた力を認めるのでしょうか。
最近の若者は電話の応対が苦手な様です。実際に相手と会話するよりも、メールやラインでの伝達の方を好む様です。確かに便利な点もあります。相手に嫌を言わせず電話に出ろ、と強要することをしないで済みます。でも相手が気づかなかったら、タイムラグが発生します。しかも文章の短さ! 簡単なメモくらいの内容です。一度で用は済みません。なんだかギクシャクしませんか。この様に世の中は少しずつコミュニケーションが薄くなってきているのではないでしょうか。iPhoneやAndroidが出来たのが2007年、既に20年近くが経ちます。子ども達が人と人とのコミュニケーションを失ってしまわない様にするには、大人はどんな努力が必要でしょうか。
☆幼児のものの取り合いについて触れましたが、この行為は発達の段階で必要不可欠なものです。大人の常識で考えてはいけません。こうした様々な経験を経て、自分で気づいていくのが成長というものです。ものの取り合いに限らず、「それは止めてはいけない」という例をよく見受けます。大人の常識が破られることを恐れて我が子を他の子から遠ざければ、子ども同士の協調性は育ちません。
高崎
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