●パルだからこそできること
筑波大学附属小学校 合格体験記 2014年1月
受験
そんな1ヶ月を過ごし、いわゆる受験のための塾には通わず、当日を迎えた。
本人には小学校受けるテストとはいっさい言わず、今まで行っていみんなと一緒にする場所が今回は小学校であるよ。と説明した程度だった。
模試マニアのようになっていたためか、行く行くといった様子だった。
駄目だった時に、とにかく子ども自身が否定されるような感情を持たないよう、それだけを大事にした。
試験後、いつもより緊張していたようだったが、「楽しかった」と帰ってきて、出来たこと、出来なかったこと、いつもの様子であっけらかんと話してくれた。
クマ歩きは、「とても楽しかったから今までで一番早かったんだ!」と数日経ってから嬉しそうに話してくれた。
当日、本人が楽しんできた事、“分からないことが分かる楽しみ”が身につき自分で考えようとする力がついた事、工作を通して手先が器用になり、運動も楽しめた事などなど、小学校受験を利用してさまざまな事が体験でき、身につき、とにかく親子共々楽しい数ヶ月間だったので、結果はどうでもいいやと思っていた。
もし研究対象として必要であれば選ばれるだろうし、そうでなければ行くべきタイプではないだろうという考えだった。
振り返ってみると、右も左も分からず飛び込んだいわゆる受験だったが、6歳の子どもへ教え込むというスタンスではなく本来の子どもの何でも知りたいといった好奇心をのばすような方法で、今回の小学校受験をこちらが半ば利用して、わからないことが分かる、できない事が出来る楽しみを感じることができた事がとても有意義なことだったように思う。
パルで毎週過ごしていた時間も好奇心をのばす要素がたくさんあり、また、園での生活もそこを何よりも第一に考えて保育してもらっていたように思う。
ここがゴールではなくこれから学校生活が始まり、社会へと出て行くようになる。
今回経験した学びの基礎を大事に、本当の人間力をつけて成長していって欲しいし、親も今回のことを肝に銘じて子育てしていけたらと思う。
その指針をぶれる事なく教えていただき、具体的な方法も含めて導いていってくださった先生方に感謝している。
当の本人は未だに家でもクマ歩きを楽しみ、少し残ってしまった工作の宿題を年明けてからもまだまだ作りたいと楽しんでいる。
大人の中では終わってほっとした受験も、本人とってはただの通過点であり、楽しい事の延長なんだなと実感させられている。
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